忍者ブログ
   
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

今、私の中ではこの二人が熱いです!私、この映画見てた間、何回「千昭・・・!」と零したか・・・。たった90分で、ここまではまらせるとは、罪な男です。
「鉄は熱いうちに打て」とも言いますし、書いちゃいました千昭×真琴小説。思いっきりカップリングなので、苦手と思われる方は華麗にスルーしてください。

*三年後設定で、真琴は成人済みです。(あんまし関係ないかも)
あと、、物語そのものが破綻していますのでご注意を。世界としては、未来では前例もあったこととして、過去へのタイムリープに関する規制が少し緩くなったってな感じ。
この作品、はっきりとした正解とか結末ってのがないようなので、個人の自由な解釈ってことで。でも私はやっぱり二人には幸せになってほしいです。もちろん「二人で」です。





千昭は私に「未来で待ってる」と言った。あの河原で。だから千昭が未来へと帰っていった今でも、私もその千昭の言葉を信じて、毎日を過ごしている。いつになったら千昭のいる未来へ追いつけるのか、期待、希望、不安、そんな感情がごちゃまぜになったような複雑な思いを抱えながら。



変わらない、その笑顔



三年もたてば、それなりに女というものも変わってくる、はずで。うん、きっと変わっているはずで・・・。だって髪も昔みたいなベリーショートじゃなくて、こう、大人〜って感じの「肩までストレート」だし、性格も少しはおしとやか・・・にはなっていないけど! とりあえず見た目だけは、女らしくなったと思う。

「紺野さん、そろそろ休憩いいですよー」
「はーい! じゃあ、お先に!」
「ごほん、・・・紺野さん、館内ではお静かに」
「・・・はーい・・・・・・すみませんでしたー」

あれから三年。私は千昭の見たがっていたあの絵を守るために、ここ――美術館で働くことになった。

千昭が帰った後、悩んで、悩んで、絵を守る為に私にできることを探した。そして、悩んだ末に、美術館で働いて、おばさんの手伝いをしようと考えたのだ。そう、すべては千昭のために。男のために、って言えば聞こえは悪いかもだけど、私は千昭と約束したから。これは私の意思でもあり、千昭の願いでもあった。だから、私は私にできる精一杯のことを。

方向性が決まれば、あとは私の本領発揮。行動あるのみだ。

まず一番始めに功介に話した。夢ややりたいことを話すのはなんだか照れくさかったけど、功介は私の話をちゃんと聞いてくれた。私の話が終わった後に、「・・・ま、頑張れよ」と、なんともなげやりのような、応援してくれているのかどっちなのかわからないような言葉を返してくれた。それでも帰るとき、「アイツを驚かしてやれよ!」と背中を押してくれた。功介は相変わらずいいやつだ。

次に私はおばさんに会いに行った。私の決意を聞いてもらいたかったから。唐突に、「ここで私を雇ってください! どうしても、この場所に関わっていたいんです!」って言った私を、おばさんはしばらくありえないものを見るような目で見ていたけど、ことの経緯を話すとにっこり微笑んでこう言った。「・・・・・・あなたも私と同じタイプだったのね・・・意外と可愛らしいとこあるんじゃない。――いいわ、ちゃんと勉強してから、またここへいらっしゃい」と。

それからはまさしく怒涛の日々だった。わけのわからないような絵を眺めたり、その画家の名前を覚えたり、とまあ、色々。今まで可もなく不可もなくだった私の頭がこのときだけは違った。スポンジに水を浸したときみたいに、すいすいと記憶できた。これもひとえに愛の力・・・・・・・って寒いか。

とまあ色々あって、私はここで今を生きている。

たまにものすごく千昭に会いたくもなるけど、携帯の電波が届かないところにいる男と会う術を私はもっていない。持っていないから、こうして、たまにガラス窓の向こうにある空を見上げて願うのだ。――早く、一秒でも早く、千昭に会えますように、と。

(よし! 今日も一日頑張りますか!)

気合を入れて、さあ仕事場に戻ろうか、という時に携帯のバイブがなった。誰だ?と思いつつ携帯のディスプレイに目を通してみる。

(また功介かなあ。この前飲み屋にも誘われたし・・・)

「・・・え」

そこには予想していた「功介」の文字じゃなくて、ずっと待ち焦がれていた――


「――千昭」


「よ、」
「千昭?! ほんとに千昭なの?!」
「俺以外に誰がいんだよ」
「ほんとに、ほんとに千昭なんだね・・・戻って、きたの?」

ずっと、聞きたいと願っていた声。それが今あるのに、素直に、「ずっと会いたかった」とは言えない自分が少し恨めしい。言いたいことも、聞きたいこともたくさんあったのに。

「ああ、ちょっと絵の様子が気になって、な。ついでに、お前にも会いたかったし・・・」
「・・・ありがと」

私はつい、現金だから、千昭が言ったことすべてプラスに考えてしまう。千昭もなかなか照れ屋みたいだから――私、都合のいいほうに解釈するよ? ね、千昭。そういう意味を込めて、そう言った。携帯越しの千昭も、少し照れているようで、ぶっきらぼうな声が聞こえてきた。

「おう、で、そっちはどんな感じだ?」
「私・・・? 私の方はねー、ふふふー! 聞いて驚くなよ――あの美術館で働かしてもらってる」
「・・・・・・」
「驚いたかー! 私だってね、やるときはやる女よ!」

あ、この感じ少し懐かしい。なんだか昔、あの頃に戻ったみたい――今はもう私はタイムリープできないけど。でもそれでいい。タイムリープは私に大切なことを教えてくれたから。それだけで十分だ。

「・・・そっか。頑張ってんだな、お前も。ちょーっと惚れ直した」
「・・・・・・ほ、惚れ直したって・・・! ば、バカじゃないの!」

男に免疫があるほうだとは思ってはいるけど、こうストレートでこられると・・・どう反応していいかわからなくなる。きっと、私の顔真っ赤だ。

大声を出したせいか、さっきの職員さん(名前はなんとか林さん)にゴホン、とまた咳払いをされた。・・・・・・私のせいじゃないのに。 

「・・・千昭が変なこと言うから、大声だしちゃったじゃない・・・・・・」
「って俺のせいかよ! 真琴がバカなせいだろ」
「いつまでも人をバカ呼ばわり止めてよねー。千昭だってバカのくせに・・・」
「・・・・・・」
「・・・千昭?」
「――な、今からそっち、行ってもいいか・・・?」

その言葉にドクンと心臓が跳ねた。たぶん心臓が高飛び選手になれるとしたら、私の心臓はきっと世界記録保持者になれるだろう。だんだん早く、ドクン、ドクン、と波打つ心臓。――ああ、もうこのままだといつか破裂してしまいそうだ!

「おーい、真琴ー?」

千昭の声。懐かしい。記憶のものより、少し低くなった?それとも変わっていない?・・・そんなこと今は重要じゃなくて。私がイエスと答えれば千昭に会える。何を悩む必要がある?何を考える時間がいる?

――考えるまでもない。

「いいよ、来ても」
「んじゃ、今からそっち向かうわ」
「え、今から!?」

私、一応女だし?メイクとか服装とか・・・どうしよう。あー頭がぐるぐるして、目が回りそうだ。こういうとき男って楽そうだなあ、と思う。朝寝癖直すのに十分弱かけずに済むし、タイツなんておそらく一生履かないのだろう。

せめてもうすこししてから・・・という私の言葉を遮ったのは、あのとき、私に別れを告げたときのような優しい声。


「・・・お前に、早く会いたいから――また後で、な」


ツーツーツーと鳴る携帯を握り締めたまま、私はしばらく動くことができなかった。

(考えることはこれからのこと。服はどうしよう。メイクもやり直さなきゃ。でもそんな時間ある?――千昭は走ってここへ来るだろう。ああもう千昭のバカ!)





あとがき。
・・・もう何もいうことはありません。まんま自己満足ですから・・・。いいんです・・・何故か数年後っていう二人が見たかったんです。私本は読んでないので、その後のこととかわからないんですが、どうなったんでしょうね?希望としては、もうまんまコレです。もう、二人はくっついちゃえ!みたいな。(やばい、夜の4時だから、テンションが・・・)

でも、この話色々と矛盾があるんですよね。映画に忠実だと。だって千昭はタイムリープはしない、的なことをきっぱりと言ってましたし・・・。それに、もしもタイムリープできたとしたら、きっと千昭はあの17の夏に戻るだろうし・・・。ああ、矛盾だらけ・・・・・・。

でもこの矛盾を潰そうって考えていくと、どんどん二人のハッピーエンドから遠ざかって行くんですよ・・・!もう涙です!私、だって千昭と真琴のためだけに二時間ほど時間とかについて調べましたもん。色々読んでいって、完璧には理解できなくても拾えそうなとこ拾ったり・・・でも、調べれば調べるほど、千昭と真琴の再会は不可能に近い、ということが証明されていくだけでした。(人はまだ経験したことのない未来にはいけないし、千昭と真琴の時間の立ち位置からしてズレてるし)どう頑張っても、年の差恋愛なら可能かも?ということだけでした。(それも相当の)・・・・・・もうほんと、落ち込みます。なので、そんなの認めない!っていうある意味反骨精神満載の小説です。笑 


私はやっぱり、恋愛はハッピーエンドが一番だと思います。人は結果に、悲しみよりも喜びを求めると思うので。(その求めた先にある結果が分かれ道だと思います)

最後に・・・愛のある「バカ(馬鹿)」は大好きです。千昭のはまさしくこれだと思う。

私的に千昭と真琴の別れのイメージは宇多田ヒカルの「DISTANCE」か「FINAL DISTANCE」です。(「FINAL DIATANCE」の方がバラード)奥さんも切ないんです。今あげた曲は歌詞見るだけで泣けてきます。

PR
   

Comments

NAME
TITLE
MAIL(非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS(コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます
 

Trackback

TrackbackURL

Copyright ©  -- 0.05/the lie behind the lie --  All Rights Reserved

Design by CriCri / Material by Crambon / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]