- 2025/09/11 (Thu)
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- 2009/10/09 (Fri)
一ノ瀬さん夢
今ラブレボを少しプレイ中です。クリアはたぶんできないだろうけど久しぶりにやってみたくなりました。ついさっき、颯大くんにすっごい癒されました。可愛い。先輩って呼び方いいなぁ。大学では先輩は「〜さん」だからなぁ。
百合香、登場しました。よし、少しだけ書こうかな。
百合香、登場しました。よし、少しだけ書こうかな。
おふざけなのか、信じていいのか判断に少し悩むの。
he is...
祖父から言い付けられたのは私の人生を決定するかもしれない「婚約」だった。
男の人みんなを怖いとは思わない。ただ、私に触れるような、私に好意を持つ人が怖いだけ。そんな私が婚約、そのさきに待つ結婚なんてできるはずがないと思っていたんだけど。
教室のドアから少し離れた距離で、目を閉じて立っている彼にゆっくりと近づく。日差しが彼の髪にかかって、すごく綺麗。
「蓮、ごめんなさい。待った?」
綺麗だけど、やっぱり触れたいとは思わない。見つめているくらいのこの距離が心地いいの。彼もそう思ってくれていると嬉しい。彼は私を少し見つめた後、ふいと私に背を向けた。
「帰るぞ」
返事も聞かずに歩きだす。
「あ、待ってよ!」
自然と横に並ぶ形になる。コンパスの差? なんでかな、蓮は私に合わせてくれるの。女の人の扱いに慣れてないようで、慣れてる。どうしてなのかなんて知らない。
「なに百面相してるんだ?」
「…私、ポーカーフェイスには自信あるんだけど?」
「ほら、また変わったぞ」
素直に悔しい。でもそれをここで顔に出すわけにはいかない。隣にいる蓮は意地悪な顔。
「蓮こそ、その意地悪そうな顔、鏡で見せてあげたいくらい」
「望み通りに」
瞬間ぐっとひかれた手。ここは道の往来だというのに、彼は何を考えているんだろう。蓮の顔が吐息がかかるくらいすぐ傍にある。怖い、なんて感情よりも驚きと羞恥のほうが勝ったみたい。
「…どういうつもり?」
「俺は鏡なんて持ち歩かないからな。鏡、借りたぞ」
一体何を言い出すのか。今まで私をミラー扱いする人なんていなかった! 私の反応なんてどうでもいいとばかりに蓮は私を置いて先へ歩いていく。
髪を留めてあったバレッタを外して、一気に距離をつめる。振り向きもしない彼を力ずくで振り向かせる。私の身長では彼の頭のてっぺんまでは届かないから、ネクタイをひっぱる。彼は驚き顔。仕返しできたかな、なんて頭の隅で考える。
「髪飾りは似合うかしら? 鏡で確かめてみたらどう?」
くるくると歩道を歩いて、笑いながら染まった木々を見て帰りましょう。今はそれで十分。
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