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ラビリナが好きすぎるので自己満足で書いていきたいと思います。
カップリングお嫌いな方はスルー推奨。








毎年、春になると教団の中庭に咲き誇るきれいな花を摘んで部屋に飾った。種類や色、それぞれみんな違うものを。


その花の未来はその手に


花は心を癒してくれる。もちろんそれは一時的でも、見せ掛けでも。色とりどりの花を両手に抱えてリナリーは思った。

こうして歩いていると、毎年見慣れた光景にも関わらず、皆にこやかに話し掛ける。それらにリナリーは一人一人、微笑む。この中から一本だけ選んで取っていってね、と言って。

ずいぶんと軽くなった花を見てリナリーは少し頬をゆるませた。あれだけあった花がもう数えるくらいしかないというのがびっくりだ。エクソシストはもちろん、科学班やサポートしてくれる者たちにも声をかけたのだ。少しでも皆が元気になるように。中でも特に喜んでくれたのはコムイを含む科学班の人々だった。切に彼らの目のしたのくまがなくなりますようにと願った瞬間でもあった。

「あとで兄さんに言っておかなくちゃ、ね」
「何を?」
「それはもちろん仕事をさぼらないように――ってラビ!」

や、リナリーと片手をあげてみせ、ラビはリナリーの隣に並ぶ。

「ちょうどよかった。ラビにも選んでほしかったの」

はい、とリナリーが差し出すのは今日、ついさっき摘んできた花たちだ。甘い香りがラビのくすぐる。

「花、オレに?」
「うん。だいたいの人にはもう渡したから――あとは・・・神田とアレン君かな。二人ともなかなか見つからないの」

困ったわ、とリナリーは軽く肩をすくめる。けれど、もうラビが瞬きをした瞬間にはいつものようにリナリーは微笑んでいた。

「はい、ラビ。ひとつだけ選んで」

差し出すのはもう数えるほどしかないそれら。赤、白、黄色、紫、ピンク、オレンジ。色とりどりだった花の種類も今では赤、白、黄色。ラビは少し悩んだような素振りをみせた後、黄色のものをリナリーの手から抜き取った。

「やっぱり、ラビはそれを選ぶと思った」

ラビの持つまだ開いていない花のつぼみを見、リナリーはそう言った。うれしいような、かなしいような、そんな表情。リナリー自身、どうして自分が今泣きそうなのかをわかっていない。

だってラビは――

目元に少しだけ浮かんだ涙を指でぬぐう。ラビはいっそすがすがしいまでに明後日の方向を見ていて。

「ラビ。花、ちゃんと咲かせてね」

その後、ラビがその花を咲かせたかどうかはリナリーとラビのみ知る真実。


(きっとラビはやさしい人だから、かなしい人だからそれを選んでしまうと思ったの。それがひとつだけ最後に残ってしまわないように)


「ラビ! あの花、もう咲いた?」
「まーだ。・・・・・・リナリー、そんなに気になるんなら――見にくる?」
「うん」
「(笑って、゛うん゛って・・・)」





相思相愛なんだけど、二人ともまだ気付いてなくて付き合っていないという設定。あれー? 私『四季の歌』について触れたかったのに・・・うう、やっぱ突発的に書くものはうまくいかない。四季の歌。リナリーは春が好きそうなイメージ。ラビは秋かなぁ。リナリーの純粋さが好き。ラビの意外と物事を色々と抱え込もうとするような姿勢が好きです。
補足としては、つぼみの花=ブックマンとしての自分、みたいな感じです。
それにしても三人称&ラビの口調が難しい。てか私まだ三人称苦手って・・・うーん。
この後ラビがぼそっと「オレも一応オトコなんですけど・・・」とか考えてたらいいなぁ。愛情表現はリナリーが直球でラビは変化球っていうか、そもそも結構自分の思いを閉じ込めてそう。そんなラビにはぜひ勢いで告ってほしいです。たとえばリナリーが任務でラビ以外の誰かをかばって。みんな無事なんだけど、戦闘の後でリナリーがラビに心配そうに「ケガない?」とかきいたときにラビは船のときのように怒ってほしい。で「な、どうしてラビがそんなに怒るのよ! 私が誰を助けようが何をしようがラビには関係ない!」→関係ならあるだろ!みたいな展開になればいい。あぁ、妄想。

最後に――ラビリナはシリアスもほのぼのもギャグチックなのも年齢制限ありも大好きだー!


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