- 2025/09/11 (Thu)
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- 2007/03/25 (Sun)
ハピバ ver~ルルーシュ
ってことで、書こう!となったわけです。名前変換付けてません。そのままデフォルトでいきます。設定としては、シリーズ(連載?)のヒロインで、時間軸は「今」です。
デフォルト名→レイア・ミーリディアス
(カウントダウンTV見てて、思いつきました)
〜ルルーシュ・ランペルージ様〜
今宵、テラスにてお待ちしております。
レイア
いつの間にか机の上。それも隅のほうにあった手紙。おそらくさっき部屋へ来たときに、こっそりと置いていったのだろう。差出人の名前を見て、ルルーシュは笑みを深めた。黒の騎士団関係のことを調べていたパソコンを閉じ、上にコートを羽織る。
「どこか、出かけるのか?」
「あぁ、用事が出来た」
C.C.がピザを飲み込むより前にルルーシュは部屋を勢い良く出て行った。C.Cはその様子を冷めた目で見る。
「ふん、どうせレイア絡みだろうに・・・。まったく、レイアもあんな男のどこがいいんだ?」
どきどきと高鳴る胸に手を当てて、深呼吸して――また深呼吸。
来てくれるかな?
来てくれるよね?
「レイア!」
そーっと後ろを振り向く。そこにはラフな格好のルルーシュがいて。レイアはまた深く呼吸をした。
「ルルーシュ、良かった・・・来てくれたんだね」
「当たり前だろう? まさか俺が来ないとでも思ってたのか?」
「少しね」
少しだけ申し訳なさそうに笑うレイアにルルーシュは苦笑する。
――いつになったらこの気持ちが伝わってくれるのだろうか――
テラスの柵にもたれるようにして立っているレイアの手をそっと取る。ルルーシュが思っていたよりずっとレイアの手は冷たくて。
「冷えてる」
「そう、かな? あ、でも手が冷たいのは元々だから・・・」
自分のせいだ、と今にも謝りそうなルルーシュの顔を見てレイアは首を横に振る。
ルルーシュの手は未だレイアの手を握ったまま、静かな空気が二人の間に流れる。お互い空に浮かぶ星を見ながら。
「今日、どうしてここに?」
小さな、隣にいるレイアにしか聞こえないような小さな声。
「・・・ルルーシュ、今日誕生日だから、」
「あぁ、そのせいで昼間っから生徒会メンバーが騒いでたな・・・」
そのときの様子を思い出してか、レイアもルルーシュも苦い笑いが零れる。
「ふふ、リヴァルなんてすごかったもんね。――ああ、じゃなくて、わたしまだルルーシュにプレゼント渡してないなあ、と思って」
――そんなもの要らないのに。君がいるだけで俺は――
「プレゼント? レイアが俺に?」
心の中で思っていることはいつも、肝心なときに言えない。何度この性分を呪ったことか。
「・・・胸張って送れるようなものではないんだけど、ね」
「レイアがくれるものならなんでも」
「うー、じゃあ・・・」
こほん、と咳払いをするレイア。
「お誕生日、おめでとう。ルルーシュ」
レイアが差し出したのは、手編みのマフラーでもなく、手作りのクッキーでもない。
「もしかして・・・この空がプレゼント?」
ルルーシュが不思議そうに尋ねるのも無理はない。そんなルルーシュにレイアは上を向いたまま小さくくすくすと笑った。両手を広げて、星が満点の空を見上げながら。それを横目で見ると、ルルーシュもまた天を仰いだ。
時折吹く風がまた、木々を揺らし、自然のメロディーを奏でる。
「ううん、わたしが今ルルーシュにあげたものは――あの時願った未来、だよ」
ルルーシュの言葉にレイアはゆっくり首を横に振り、ルルーシュに向かって微笑んだ。
「
レイア。
レイアは星に何を願うの?」
「わたしは・・・ルルーシュとナナリーの傍にずっと居れますように、かな」
「なんだ、そんなことか」
「なっ! そんなことって・・・!」
「そんなこと、だろ。だって、僕の未来に
レイアはもうずっと前から存在しているんだから。もちろん、ナナリーも」
また風が二人の間をすり抜け、ザァっと木が揺れた。
それと同時に、かぁーっと、見る見るうちに赤くなっていくレイアの顔。それに呼応するかのようにルルーシュの頬も赤く染まる。
「っ、じゃ、じゃあおやすみなさい! ルルーシュ」
残されたルルーシュはその場にうずくまって、赤くなった頬を押さえた。
「っ、あの顔は反則だろ・・・」
(わたしは何年先も、ずーっと同じものを貴方に送るだろう。変わらない願いを)
あとがき。
照れたルルーシュが書きたかったんです。いつもはヒロイン、ルルーシュに対して敬語なんですけど、二人っきりのときやルルーシュに咎められたときだけ普通に戻ります。
ルル、遅くなったけど、お誕生日おめでとー!!
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